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Chapter.71 [ デバッグ2:ローカルウィンドウ ]

■ローカルウィンドウ

前回は、イミディエイトウィンドウについて解説しました。

イミディエイトウィンドウは非常に便利なツールで、デバッグだけでなく、ちょっとしたテストや調査に大活躍してくれます。

今回は、ローカルウィンドウについて解説したいと思います。
ローカルウィンドウは、イミディエイトウィンドウよりも、デバッグツールとしての色あいが強いツールです。ローカルウィンドウを有効に活用することで、エラーやバグの本質を探ることができます。これにより、いち早く問題を解決することができるようになるでしょう。

使い方も特に難しいものではありません。ローカルウィンドウの利用法を覚えて、効率的なデバッグが行えるようになってくださいね。


それでは早速、ローカルウィンドウを表示させましょう。
イミディエイトウィンドウのときと同じように、VBEのメニューから、『表示』⇒『ローカルウィンドウ』の順番に選択していきます。

410.gif

ローカルウィンドウも、表示されたばかりのときは何もない真っ白な状態だと思います。
ローカルウィンドウがその真価を発揮するのは、コードが実行されてからです。


■ステップ実行

ローカルウィンドウの使い方を説明する前に、まず『ステップ実行』について解説します。ステップ実行を使ったほうが、ローカルウィンドウの凄さがよくわかると思うので、面倒ですが、先にステップ実行を覚えてしまいましょう。


通常はコードを実行すると、途中でエラーが起きるか、プロシージャの動作が完了するまで、コードは止まることなく一気に処理が進みます。
そして、エラーが起きるなどして、コードが止まってしまったときは、次の画像で示すように、コードに矢印と色が付きます(既定では黄色)。

411.gif

この状態は、コードの実行が一時的に中断されている状態です。色の付いているコードは、次に実行されるコードですので、注意しましょう。色つきの部分の、一行上までは実行されたということですね。

さて、この中断の状態から再びコードを実行すると、問題がなければ今まで同様、全ての処理が一気に行われます。

しかし、エラーが起きてしまってコードが中断してしまった場合などでは、一行ごとに動作を確かめながら、すこしずつコードを実行したい時もあるでしょう。

そんなときに役に立つのがステップ実行です。

ステップ実行を使えば、コードを一気に実行してしまうのではなく、一行ずつ実行していくことができます。やり方も簡単で、ファンクションキーの『 F8 』を押すだけです。 F8 キーを押すごとに、一行ずつコードが実行されるので、ゆっくり動作を確認しながら進めていくことができます。


■ステップ実行 + ローカルウィンドウ

さて、ステップ実行については理解できましたでしょうか。

ステップ実行は、それ単体でも非常に使えるテクニックですが、ここにローカルウィンドウを加えると、さらに大きな効果を得ることができます。
簡単な例を挙げながら考えてみましょう。

まずは次のようにコードを記述してみます。

Sub DebugTest()

    Dim L As Long
    Dim C As Long
    
    For L = 0 To 10
    
        C = L * L
    
    Next
    
End Sub

変数 L を使って、0~10までの繰り返し処理を行います。そして、変数 C にはそのときの変数 L の二乗が入る仕組みです。簡単ですね。

それでは、ローカルウィンドウが表示された状態で、このコードを実行してみたいと思います。

た・だ・し、普通にコードを実行してしまっては面白くありません。ステップ実行でやってみましょう。

ステップ実行するには F8 でしたね。
コードがまだ実行されていない状態で、ファンクションキーの F8 キーを押してみましょう。

412.gif

うまくいきましたか?
ここから先、F8 キーを押すたびにコードが一行ずつ実行されていきます。

そして、ここで注目すべきはローカルウィンドウです。コードのステップ実行がうまくいっていれば、次のような感じになっているはずです。

412+.gif

先ほどまでは空白だったローカルウィンドウに、現在実行中のプロシージャに含まれている変数の情報が表示されています。変数 L と、変数 C がそれです。

412++.gif

Long型で宣言された変数の初期値は 0 です。ですからこの段階では、どちらの変数も値は 0 が入っているのです。ローカルウィンドウにも、その状況が確かに表示されていますね。

それでは、引き続き F8 でステップ実行を進めていきましょう。するとどうですか、変数 L や変数 C の値が、コードの実行に合わせて変化していくのがよくわかりますね。

413.gif

このように、ステップ実行とローカルウィンドウを併用すると、コード実行中の変数などの状態を、リアルタイムに観察することができます。

ゲームのような複雑な処理の最中には、特殊な計算や、わかりにくい処理が発生することが多くあります。このようなときには、得てして思ったとおりに結果が出ないものです。ローカルウィンドウに表示される値をチェックしながら、地道にステップ実行しながら変数を観察すれば、大抵の問題は発見することができます。

あぁ、この瞬間におかしくなっていたのか!

と、バグの原因を発見することができるでしょう。この感動は結構刺激的ですよ。


■まとめ

ローカルウィンドウには、実行中のプロシージャに含まれている変数の情報がリアルタイムに表示されます。ここにステップ実行を加えると、変数の中に入っているデータの移り変わりさえも、逐一把握することができるのです。これは非常に強力な機能だと言えます。

前回ご紹介したイミディエイトウィンドウでも、変数の中身を知ることはできます。しかし、コードを進めるたびにイミディエイトウィンドウを使って調べるのは、ちょっと手間がかかります。ローカルウィンドウがあれば、そんな手間も必要ありません。ただローカルウィンドウを表示しておけばいいのですからね。

イミディエイトウィンドウ、ローカルウィンドウ、そしてステップ実行。
これらの便利な機能を有効に活用して、効率の良いデバッグを行っていきましょう。

そして余談ですが、ローカルウィンドウにはさらに優れた機能があります。これはまた別の機会にご紹介したいと思います。お楽しみに……。



■格言

ローカルウィンドウを使うと、
変数などの情報をリアルタイムに観察できる
ステップ実行で一行ずつコードを実行できる


デバッグ三種の神器、ってところでしょうか。


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