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Chapter.17 [ じゃんけんゲーム:2 ]

■じゃんけんゲーム手順の確認

今回はいよいよじゃんけんゲームのコードを書いていきます。焦らずゆっくりで構いませんから、しっかりついてきてくださいね。

さて、今回作成するじゃんけんゲームを、手順を追って考えてみましょう。

じゃんけんゲームのフロー
    1:プレイヤーがゲームを起動
        ▼
    2:プレイヤーが出す役を決める
        ▼
    3:テキストボックスに、役に応じた数字を入力
        ▼
    4:コマンドボタンをクリック(押す)
        ▼
    5:コンピューター側の役をプログラムが決める
        ▼
    6:双方の役を元に勝負を判定
        ▼
    7:結果を表示
        ▼
    8:初期状態に戻す(つまり手順2の状態にする)


たかがじゃんけん、されどじゃんけん。最低でもこの8つの手順を踏む必要があります。結構大変そうですね。でもご安心を。コードを書いて実装させるのは、主に手順5以降の部分です。

まず手順1の部分、ゲームの起動を考えてみましょう。
今回のじゃんけんゲームは、起動と同時にゲーム画面が表示されます。そして、ゲームの操作方法なども、始めからその画面上に表示されていますね。ということは、単純にゲーム画面さえ起動できれば、あとは何もする必要はありません。
なぜなら手順2は、プレイヤーの動作ですね。ですから、プログラマーがまずするべきことはゲーム画面の起動だけでいいのです。
もし、起動と同時にエフェクトやオープニングシーンがある場合は、話が別ですがね。それはまた別の機会に解説することにします。


■ゲーム画面の起動

ゲームを作成しているときには、Chapter14の最後で解説しているように、メニュー画面からフォームを自由に起動させることができます。VBEのメニューから『実行』→『Sub/ユーザーフォームの表示』を選択すればよかったんでしたね。
ですが、プレイヤーがVBEを起動して、メニュー画面からゲームを起動するのは、どう考えても変です。そこで、Excelのワークシートに、ゲームの起動ボタンを作成しておき、それをクリックするとゲームが起動するようにしてみましょう。

それでは、まずフォームを表示させるためのコードを記述します。VBEを起動して、標準モジュールを挿入しましょう。これがよくわからないという人は、Chapter4を見てくださいね。標準モジュールが準備できたら、コードを書いてみましょう。

フォームを表示するためには、Showというキーワードを使います。

Show:

構文
    Object.Show
説明
    Objectは、表示したいユーザーフォームの名前

実際のコードを見てみましょう。
Sub Hyouji()
    UserForm1.Show
End Sub


え? これだけ……? っていう感じですが、これだけです。
UserForm1というのが、ゲーム画面をデザインしたフォームの名前です。それに続けてピリオド『コレ→ . 』を打ち、Showと続けます。たったこれだけです。
このサブプロシージャは、Hyoujiという名前になっているということを覚えておきましょう。これで、Hyoujiという名前の、ゲーム起動用サブプロシージャが準備できました。

次にするべきは、このコードを実行させるための、起動ボタンの作成です。
これから作成するボタンに、このコードを実装させれば、Excelのワークシートからゲーム画面の起動を行うことが可能になります。

まず、VBEではなく、通常のExcelの画面を表示しておき、メニューバーの中の『表示』メニューを開いてください。

080.gif


その中から、『ツールバー』→『フォーム』の順にクリックしていくと、次のような感じのツールバーが表示されると思います。Excelのバージョンによって多少見た目が違うかもしれませんが、その辺は気にしなくて大丈夫です。

081.gif

082.gif


さて、フォームツールバーの中にある、コマンドボタンを探してください。見つかったら、ワークシートに配置してみましょう。配置方法は、フォームにコマンドボタンを配置するときと同じような感覚でできます。

ボタンを配置すると、自動的に次のような画面(ダイアログ)が出ると思います。出ない場合は、ボタンの上で右クリックして『マクロの登録』を選択すれば表示できます。

083.gif

これが表示されない場合は、右クリックを使う。そのときの写真は↓

084.gif

ここで表示されるリストの中に、先ほどプログラムを書いたサブプロシージャ『Hyouji』が含まれていれば成功です。『Hyouji』を選択してOKボタンを押しましょう。これで、ワークシート上のコマンドボタンに、サブプロシージャHyoujiがめでたく実装されました。
もしリストに『Hyouji』が含まれていない場合は、キチンとコードが書けていません。もう一度始めから、ゆっくり見直してみてください。きっとうまくいきますからね。

085.gif


086.gif



■体裁を整える

今のままでは、ワークシートに作成したボタンは『ボタン1』という文字が表示されているだけで、ゲームの起動には似つかわしくありません。これも、フォームのデザインのときと同じように、文章を編集しておきましょう。

私の場合は次のようになりました。

087.gif

088.gif

一度右クリックしてからでないと、文字の編集ができませんので注意しましょう。すでにHyoujiプロシージャが実装されていますので、普通にクリックしてしまうと、ユーザーフォームが表示されてしまいます。

さて、これでゲームの起動に関してはクリアできました。
今回の講座で大切なのは、プレイヤーに対する、我々プログラマーのやさしさです。
Excelのファイルを起動したとき、どのようにすればゲームが始まるのか、それを明確にしておくことが大事です。そうでないとプレイヤーはゲームを始める前に、やる気をなくしてしまうからです。
ユーザーフレンドリー』という言葉がありますが、我々プログラマーは常にこれを意識しておく必要があります。これはゲームに限った話ではありません。いかなるプログラムであろうとも、使う人にとってわかりづらいものであってはなりません
今回作成したボタンがあることによって、プレイヤーであるユーザーが、直感的にゲームの存在を知ることができます。それに、ボタンってなんとなく押してみたくなるでしょ? これが大事なのです。自分本位な、わがままなゲームを作ってしまわないように、常に心がけるようにしましょうね。


■格言

コードは実装して初めて動作する
プレイヤーがイメージしやすいものに実装させる
ユーザーの気持ちになってゲームを設計する


作った本人にしかわからないような仕組みなら、無いほうがましです。


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    Chapter.15 [ コード記述の基本作法 ]
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