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Chapter.16 [ じゃんけんゲーム:1 ]

■ゲームの仕組みを考える

Chapter14で、じゃんけんゲームの画面をデザインしました。これにより、ゲームの外観は出来上がりました。今回からは、中身の部分、つまりゲームの動作を定義するコードを書くための、準備をしていきます。コードの実装、これさえ終われば晴れてじゃんけんゲームの完成です。気合を入れて頑張りましょう。

さて、まずは以前に作成した、じゃんけんゲームの画面を見てみましょう。
068


上のような感じにデザインしたんでしたね。このフォームには、全部で4つのコントロールが配置されています。
それは『ラベルが2つ』と、『テキストボックスが1つ』と、『コマンドボタンが1つ』の計4つのことですね。ゲームのコードを書き始める前に、まずはそれぞれの役割について考えてみましょう。

ラベル:
ラベルの役割は、プレイヤーに対して、ルールや、説明を行うための文章を表示することです。製作者である我々が、その文面をあらかじめ用意しておいて、プレイヤーにある程度限定した行動を求めるのが目的です。これは、言い換えると、プレイヤーはラベルの内容に干渉できないということでもあります。
わかりやすく言うと、要するにプレイヤーが文章を編集したり、改ざんしたりはできないということです。あくまでも、プログラマーが編集、使用するものですね。

テキストボックス:
ラベルとは反対に、テキストボックスはプレイヤーが編集するコントロールですね。
1~3の数字を入力しておくことによって、プレイヤーのじゃんけんの役を決めるためのコントロールです。もし、あらかじめ内容が決められているとすると、全くゲームとは言えません。同じ役しか出せないのなら、それはじゃんけんじゃないですもんね。

コマンドボタン:
コマンドボタンに表示されている文面は、プログラマー側であらかじめ用意しておきますが、実際にこのコントロールを使用するのは、ゲームをプレイしているプレイヤーです。
テキストボックスに、自分の役を表す数字を入れてから、このボタンを押してもらいます。このボタンが押されることによって、初めてゲームの動作がスタートするという大事なコントロールです。
考え方としては、短距離走のピストルを撃つ人のように、プログラムにスタートの合図を送るわけですね。

こうして考えてみると、プログラムというのは、まるで飲食店のような構造になっていることがわかると思います。

まずラベルですが、これは店の看板ですね。どんな内容の店なのか、お客にアピールします。『うちの店は立食形式のバイキングですよ』とか『有機野菜の料理が自慢』とか、お客に対して先に説明をするわけです。その店での行動(立食形式)や、その店の特徴(有機野菜の料理)などを、あらかじめお客に伝えておくことによって、店の情報をスムーズに理解させます。
今回のゲームに当てはめて考えるなら、『これはじゃんけんゲームですよ』、『数字で役を入力しますよ』、『数字はここに入力しますよ』、といった具合に情報を流します。

次にテキストボックス。これはウェイターです。お客がどんな注文をするかは、お客以外の誰にもわかりません。お客だって、まだ何を注文するか決めていないかもしれません。そこへウェイターが駆けつけ、どんなものを注文するのか聞くわけです。
今回のゲームでは、プレイヤーが出すじゃんけんの役が『注文する料理』であり、テキストボックスこそが『ウェイター』ですね。プレイヤーの下した決定を、情報として受け取る役割を持っています。

最後にコマンドボタンです。
今回のゲームでのコマンドボタンの役割は、ずばり『調理の開始を告げるコック長』です。正確な表現をすれば、実際にどんな動作をするのかはコードの内容によって変わってきます。コマンドボタンはそのコードに対して、実行しなさいという命令を出すだけです。
つまり、厨房で実際に料理を行っているコックさんは『コードそのもの』であり、コマンドボタンはあくまで、開始を告げる『コック長』の役割を担っているということです。


■名前をつけよう

さて、それぞれのコントロールの役割が理解できたら、それぞれにわかりやすい名前をつけておきましょう。
実際には、コントロールがユーザーフォーム上に配置された時点で、それぞれ自動的に名前がつけられます。例えばラベルの場合は『Label1』。コマンドボタンの場合は『CommandButton1』といった具合です。同じ種類のコントロールを配置していくと、名前の最後の部分にある数字が、連番で振られてひとつずつ増えていきます。
もちろんこのままでもコードは書けます。でもちょっとわかりづらいですよね。せめてなじみのあるローマ字表記とかに変えておいたほうが、わかりやすいという人もいるでしょう。

コントロールの名前を変更する場合は、プロパティウィンドウから行います。
070.gif


071.gif


プロパティウィンドウが表示されていない場合は、メニューの『表示』→『プロパティウィンドウ』の順にクリックしていけば表示できます。

例えば下のような感じで名前をつけると、わかりやすいかな?

ラベル:
もともとは Label?? ←??は連番のことです
  • Setumei……そのまんま(説明を表示するから)
  • Lab_Setumei……ラベルであることがわかりやすい
  • Kanban……飲食店の例えにのっとってつけてみた(ギャグですよ)
  • Raberu……ローマ字に直しただけ


テキストボックス:
もともとは TextBox?? ←??は連番のことです
  • Yaku……そのまんま(役を入力するから)
  • Tex_Yaku……テキストボックスであることがわかりやすい
  • weita……飲食店の例えにのっとって(だからギャグ……)
  • Tekisuto……ローマ字に直しただけ


コマンドボタン:
もともとは CommandButton?? ←??は連番のことです
  • Kaisi……そのまんま(じゃんけんを開始するから)
  • Com_Kaisi……コマンドボタンであることがわかりやすい
  • KockChou……飲食店の例えに(だからギャグだってば!)
  • Botan……ローマ字に直しただけ


まぁ……何が言いたいかっていうと、要するにわかりやすければいいんです。はい。
あとは注意するところとして、変数の名前をつける際に、名づけのルールがありましたね。あれと同じ要領で、記号などは原則使えません。使えるのはアンダーラインだけです。一応全角の文字も使えるらしいです。やったこと無いけど。

参考までに申しますと、私の場合はラベルなら『Lab_XXXXX』、テキストボックスなら『Tex_XXXXX』といったように、何のコントロールかがわかるように名づけます。XXXXXの部分は役割がわかりやすいように、その場で考えて決めます。また、同じような役割を持ったコントロールが複数ある場合(敵キャラクターがたくさんいるときとか)は、必ず連番を振ります。この理由はいつか説明する機会が来るでしょう。実は超重要なので。


■とりあえず名づけ

今回作成するじゃんけんゲームでは、以下のように名前をつけました。以降、解説にはこの名前を使って進めますので、できれば同じにしておいてくださいね。

  • ひとつめのラベル……『Lab_Setumei1』(上にあるほう)
  • ふたつめのラベル……『Lab_Setumei2
  • テキストボックス……『Tex_Yaku
  • コマンドボタン……『Com_Kaisi


実際にコードを書く際には、ここでつけた名前で、コントロールを指定します。いい加減な名前をつける癖は、くれぐれもつけないようにしましょう。わかりやすいことが第一です。変数の場合と同じですね。


■格言

コントロールの役割をしっかり認識しておく
役割に応じたわかりやすい名前をつけておく


コードというのは英語の羅列です。一見してわかりやすい名前をつけましょう。


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