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Chapter.108 [ ブロック崩しゲーム3:ベクトルとは ]

■ベクトルを用いたボールの移動処理

今回は、ベクトルというものをボールの移動処理に使います。
ベクトルは数学の知識がある程度必要になりますが、いったん習得できれば確実にプログラミングの幅が広がります。まずは、ベクトルとは何か、そしてベクトルを用いることによってどのような利点があるのか、それから考えていきましょう。


■ベクトルとは

ベクトルを数学的に説明すると「向きと大きさを持った量」となります。しかしこれではいまいちピンときませんね。もっと噛み砕いて言うと、ベクトルとは方向チカラの大きさを表すことができる単位のようなものです。

二次元の世界でベクトルを表す際には、横方向を X 、縦方向を Y とし、これらをセットで考えます。三次元の場合はこれに奥行きを表す Z を加えてベクトルを表現します。
ベクトルを図に描いて表す場合は、矢印を用いて表現します。

矢印の向きが、そのままベクトルの向きです。そして、矢印の長さが長いほど、ベクトルの強さが大きくなります。以下の画像を見ると、ふたつのベクトルが、矢印を用いて描かれていますね。ベクトル A も、ベクトル B も、矢印が示す方向は同じですよね。つまりこのふたつのベクトルの持つ向きは全く同じです。しかし、矢印の長さは違いますよね。ですからこのふたつのベクトルのチカラの大きさは異なります。

600.gif

さて、ここまで読んで、ベクトルが何であるか理解できたでしょうか。
恐らく、無理でしょう。私の説明が悪いという可能性も否定できませんが、いきなりベクトルが何かを理解しろと言われても、なかなか難しいと思います。

ラジアンを解説したときにも書きましたが、プログラミングの技術としてのベクトルを考える際には、かならずしも数学的な知識を完全に理解している必要はありません。あくまでも、プログラミングでどのように活用するか、これが大事ですね。
今回も、ベクトルをもう少しだけ詳しく見ていきますので、そこからプログラミングへの活用方法を考えていきましょう。


■ベクトルをさらに紐解く

それでは、ベクトルをもう少し詳しく見ていきます。

ベクトルは、複数の数値を使って表されるものです。括弧の中にカンマ区切りで数値を並べます。ここで大事なのはベクトルが『 複数の数値 』を扱うという事実です。

例えば、目の前にりんごがふたつあります、ということを表現するためには、数字がひとつあればこと足りますね。

りんご = 2個

こんなふうに、数字ひとつで表現することができますね。
しかし、例えば進行方向を表すためには、横の移動量と縦の移動量というふたつの情報を持っていなくてはいけません。そこで、ベクトルを用いるわけです。

横移動 = 3m
縦移動 = 4m

※ベクトルで表すと…… (3m, 4m)

こうなりますね。

要するに、ベクトルとはつまり、複数の情報をパッケージ化してひとつにまとめたもの、と考えることができます。進行方向を表すためには二次元であれば縦と横というふたつの情報が必要です。それをひとくくりにして扱いやすくするために、ベクトルが用いられるということなのですね。

さて、ここでちょっと思い出してみてください。
VBA でプログラミングを行う上で、皆さんは既に『情報をパッケージ化してまとめる』ということを何度も経験しているはずです。思い当たることはありませんか?

そうです。
構造体変数 』ですね。

ベクトルを難しく考えすぎると、この単純なことに案外気がつかないものです。ベクトルとは要するに、構造体を使って表されるデータの集合に過ぎないのです。このことがわかれば、ベクトルをプログラミングに活用する方法もおのずと見えてきます。


■実際に使ってみる

さて、それでは実際にプログラミングにベクトルをどう使えばよいのかを考えましょう。

先ほども書いたように、ベクトルは構造体を用いて表現します。まずは、ベクトルを表す構造体を定義します。

Type Vector
    X As Single
    Y As Single
End Type

この Vector という構造体は、XY 、というふたつの要素を持った構造体です。X が横方向の移動量を表し、Y が縦方向の移動量を表します。

このふたつの要素に、縦の移動量と横の移動量を与え、それを元に処理するようにします。

例えば、45度の方角に向かって移動するベクトルは次のようにして導き出します。

Type Vector 'ベクトル構造体の定義
    X As Single
    Y As Single
End Type

Const PI As Single = 3.14159 '円周率を定数で宣言

'----------------------------------------------

Sub Vector_Set()

    Dim Vec As Vector 'ベクトル変数
    Dim Rad As Single 'ラジアン
    Dim Ang As Long '度数
    
    Ang = 45 '変数 Ang に度数を入れる
    
    Rad = Ang * PI / 180 '度数からラジアンへの変換
    
    Vec.X = Cos(Rad) 'コサインを用いて横移動量を算出
    Vec.Y = Sin(Rad) 'サインを用いて縦移動量を算出
    
End Sub

これは、以前の講座でも解説したことがあるラジアンを用いた処理です。
ラジアンや、サイン・コサインの使い方についてはそちらを参照していただければ詳しく解説しています。(Chapter.64を参照)

上記のように処理すると、構造体変数 Vec には縦の移動量と横の移動量が入ります。これこそがベクトルです。

あとは、このベクトルを用いてループ処理するなどすれば、任意の角度に向かって移動するプログラムが出来上がります。一見すると難しそうに見えますが、始めからひとつひとつ考え方を整理していけば、案外簡単にベクトルを扱うことができるでしょう。


■まとめ

さて、ベクトルについて理解できたでしょうか。
数学的なベクトルの知識について深く探求することも、時には必要です。しかし、実際にプログラミングでベクトルを扱うことには、必ずしも数学的な知識は必要ありません。
どのように活用すればいいのか、それをしっかり押さえておけば、あとはおいおい勉強していけばよいのです。まずは自分で使ってみること、そして結果として動くプログラムができあがるという感動を味わうこと、これが大事です。

今回はベクトルの概念的な説明が多かったので、具体的なコードは少ないですが、今回の内容が今後のブロック崩し作成講座の中でとても重要になってきます。次回以降、スムーズに理解していけるように、しっかりとベクトルの基本をつかんでおいてくださいね。


■格言

ベクトルは複数の数値を扱う
ラジアンなどを活用してベクトルを算出


以前の講座でも角度に関する処理を行いましたが、あれも、実はベクトルを用いた処理だったのですね。


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