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Chapter.106 [ ブロック崩しゲーム1:仕様と概要を決める ]

■ブロック崩しのルール

さて、今回からブロック崩しゲームを作成するべくがんばっていきます。

ブロック崩しのルールは、皆さんよくご存知のことと思います。
ゲームソフトによって呼び名は様々ですが、画面下で左右に移動するバーで、直線的に移動するボールを跳ね返します。ボールがブロックに接触すると、ブロックは消えボールが跳ね返ります。これを繰返して画面上の全てのブロックが消えればゲームクリアです。
ボールを画面下に取りこぼしてしまうと、それがミスになります。大抵はライフ(ボールのストック)が決められており、これがなくなるとゲームオーバーといった具合になりますね。

実は、ブロック崩しゲームを作成するためには、押さえておかなくてはならないアルゴリズムや考え方がたくさんあります。一見すると単純そうに見えるブロック崩しですが、実際は結構作るのが難しい部類に入るような気がします。

また、ブロック崩しを作成する手法には複数の方法が考えられます。具体的には、衝突判定や、ボールの移動に関するアルゴリズムですね。ここがブロック崩しの最大の難関となります。

今回は、作成するブロック崩しにどのようなアルゴリズムを用いるのか、そしてどのようなルールのブロック崩しを作成するのか、そういった仕様を決めるところからスタートしましょう。


■ルールを決める

さて、先にも書きましたが、まずはブロック崩しに最低限必要なルールをまとめてみましょう。

・ボールは直線的に移動する
・バー、ブロック、壁、に当たったボールは跳ね返る
・ブロックにボールが当たるとブロックは消える
・バーよりも下(つまり画面下)にボールが落ちるとミス

こんなところでしょうか。ここまでは大丈夫ですね。

それでは、今回作成するブロック崩し独自のルールとなる部分はどうでしょう。

・3回ミスするとゲームオーバー
・ボールはブロックを消すたび加速する(一定まで)
・バーの左端で打つと左方向にボールを跳ね返す
・バーの右端で打つと右方向にボールを跳ね返す
・消せないブロックなどはとりあえず無しで
・特殊なアイテムなどは出さずシンプルに
・マップ(ブロックの配置)をカスタマイズできるようにする

別段、特別なルールはありませんね(笑)
まずはできる限りシンプルなブロック崩しを作りましょう。その上で、拡張するべきは拡張し、面白いゲームへと仕上げていけばいいでしょう。

マップのカスタマイズは、ひととおりゲームが完成したあと、実際にどのように処理すればいいのか考えていく予定です。ただ、あらかじめそれを踏まえてコードを記述していくことで、あとあと楽になるので、一応、最終目標ということで頭の片隅にでも置いておきましょう。


■ベースとなるフォームの準備

さて、ルールがある程度決まりましたので、雛形となるユーザーフォームの準備をしましょう。今回はボールの画像とバーの画像のみ自作しました。ブロックに関しては画像なしで行きたいと思います。

ball_20090323001347.gif bar.gif

ボールは画像サイズ16×16ピクセルです。
バーのほうは64×16ピクセルになります。
もし使いたいという方がいらっしゃったら、ご自由にどうぞ。


それでは早速ユーザーフォームを準備していきます。新規でユーザーフォームを挿入し、フレームを配置します。さらに、スタートボタンとして使うコマンドボタンをひとつ配置しておきます。
今回のブロック崩しゲームでは、ここで配置したフレームコントロールがゲームのフィールドになります。ですからこの時点で、フレームの大きさは固定してしまいます。今後、コードを記述していく中で、このフレームの大きさがコロコロ変わっては都合が悪いからですね。フィールドの大きさが一定のほうが、考える際にもわかりやすいです。

フレームコントロールの幅は253ポイント、高さは303ポイントに固定します。さらにキャプションは邪魔臭いので消しておきます。コマンドボタンのキャプションなども変更すると、以下のような感じになります。

590.gif

ここで高さや幅を設定するとき、どうして300ポイントではなく、303ポイントなんて半端な数を設定するのか、不思議に思った人もいるかもしれませんね。その辺は、以前の講座で詳しく解説していますので、そちらを参照ください。(Chapter.46を参照)


■ブロックを配置していく

今回のブロック崩しでは、ブロックをラベルコントロールで表現します。

普通にラベルを配置したのでは、全くブロックには見えません。しかし、あるプロパティを変更すれば、それだけで見た目はブロックっぽくなります。なんというプロパティかわかりますか?

そのプロパティとは、SpecialEffect プロパティです。
このプロパティは、コントロールのスタイル(見た目)を定義するプロパティです。選択できるスタイルはコントロールごとに若干異なりますが、ラベルコントロールの場合は全てのスタイルが選択できます。

594.gif

同じラベルコントロールでも、SpecialEffect プロパティを変更することで全く見た目が変わりますね。今回は、ブロックを表現したいので、最もブロックっぽい見た目の fmSpecialEffectRaised を設定します。
その他、色を変更するなどして、それぞれの位置関係や大きさを調整すると、次のようになりました。これがブロック崩しのメイン画面になります。

591.gif

ただし、ここで一点だけ、注意しなければならないことがあります。
今回のラベルコントロールは、自動的に割り当てられる連番の名前をそのまま活用します。通常、新しくラベルを追加するたびに「 Label1 Label2 Label3 …… 」という具合に名前が連番になるようになっているのですね。それをそのまま使わせてもらうわけです。
ですから、この並び順はとても重要です。以下の画像に示すように、正しく名前が並ぶように十分に注意してください。コピー&ペーストで作業すると、必ずしも連番で配置されるとは限らないので、必ずチェックするようにしてくださいね。

591+.gif


■ボールとバーの配置

さて、最後になりますが、ボールとバーを配置しましょう。これで下準備は完了ですからもう少しだけがんばってください。

ボールとバーは、画像を使うと先に書きましたね。ですのでここはラベルよりもイメージコントロールのほうが適しています。イメージコントロールを配置して、画像をロードしておきましょう。また、こちらは必ず名前を変更しておきます。あとあとそのほうが処理しやすいですので。ボールのほうが Ima_ball 、バーのほうは Ima_bar としました。

592.gif

今回のボールですが、画像のピクセルサイズでは16×16でしたよね。ピクセルをポイントに変換するには、0.75倍すればいいので、普通に考えると Width プロパティと Height プロパティには12を設定すればいいような気がします。
しかし、理由はいまいちわかりませんが、これではうまく表示ができませんでしたので、今回は10を指定しています。

592+.gif

これはユーザーフォーム上で常に起こる現象なのですが、特定の座標では微妙にコントロールの大きさが変化して描画されることがあります。これは恐らく、画面の解像度の単位であるピクセルと、ユーザーフォーム上の単位であるポイントとの間の整合性を取るためだと思います。よって、これは我々の側でどうにかできる問題ではありません。
Width プロパティと Height プロパティに12を指定すると、場所によって画像の右端が切れたように表示されてしまいました。10に設定すると多少マシになりましたので、今回はこれで行きたいと思います。ちょっとわかりにくい話でしたが、まぁ、あまり気にしなくても大丈夫です。

そして、画像の大きさと、イメージコントロールの大きさが一致していないので、あるプロパティを変更しておきます。そのプロパティとは PictureSizeMode プロパティです。
イメージコントロールの大きさと、読み込まれた画像の大きさが、一致しない場合などにはキチンと設定を行っておいたほうがいいです。このプロパティに『 fmPictureSizeModeStretch 』を設定すると、イメージコントロールの大きさが変わっても、それに併せて画像が自動的に伸縮して表示されます。


さて、ここまででとりあえず下準備は完了です。
結構長かったですね、焦らずしっかり準備をしておいてくださいね。
次回からは、まずブロック崩しを作るうえで必要となる考え方やアルゴリズムについて取り組んでいきます。ちょっと難しい話になると思いますが、絶対に覚えて損はないものですので、是非がんばってくださいね。


■格言

ブロック崩しのルールを確認しておく
各種プロパティの設定は焦らずしっかりと


まずは下準備、重要です。

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