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Chapter.98 [ クリックゲーム3:クリック座標検知 ]

■クリックゲームに必要なコントロール

前回はクリックゲームに使用する各種コントロールの配置を行いました。ただし、前回配置したコントロールで、全ての準備が整ったわけではありません。実は、今回のクリックゲームにとって一番大切なコントロールが、まだ配置されていない状態です。


クリックゲーム1でも少し触れましたが、クリックを検知する方法にはいくつか種類があります。

ひとつ目は、クリックイベントを使う方法。単純にクリックされた瞬間に処理を行いたいだけなら、クリックイベントを使うのが最も一般的です。

ふたつ目は、マウスダウンイベントを使う方法。こちらの場合、クリックされた瞬間に、どのボタンがクリックされたのか(左クリックか右クリックか)まで詳細に知ることができます。また、シフトキーなどが同時に押されていたかどうかも調べることができ、クリックイベントよりも細かな情報を取得することができます。

みっつ目は、Windows API を利用する方法です。この方法を使うには API の宣言などが必要になりますので、少し敷居が高くなります。


今回のクリックゲームでは、2番目に登場した『マウスダウンイベント』を利用してクリックを検知します。なぜマウスダウンイベントを使うのか、それには、キチンと理由があります。

マウスダウンイベントは、クリックされた瞬間の、そのクリック座標を調べることができるイベントです。今回のクリックゲームにおいては、このクリック座標の取得こそが最も重要になります。ハエをクリックで駆除していくわけですから、クリックされた座標がわからなくては正しく処理できませんものね。

そして、クリック座標を正しく取得するために、今回新たにコントロールをひとつ追加します。追加するコントロールは『ラベル』です。ここで配置するラベルを用いて、クリックの検知と、クリック座標の取得を行います。とりあえず、深いことは考えずに、以下で示した手順どおりに、ラベルコントロールを配置してみてください。

560.gif

    ▼

561.gif

    ▼

562.gif563.gif

    ▼

569+.gif

これで準備は完了です。


■透明ラベルの考え方

さて、なぜフレームコントロールの中に、透明なラベルコントロールを配置したのでしょうか。勘のいい人なら、おおよその見当はついていると思います。

今回配置したラベルコントロールは、背景を透過するように設定しているため、実際にゲームを行っている最中には、そこにラベルがあることをプレイヤーが意識することは無いでしょう。しかし、フレームの中には、見えないラベルコントロールが確かに存在しています。
プレイヤーが、登場したハエを駆除しようとしてクリックした瞬間、それを検知するのはハエの画像を読み込ませたイメージコントロールではありません。先ほど配置したラベルコントロールが、クリックを受け取ります。これは、以下の画像を見てもらえれば、なんとなくわかりますよね。最前面にラベルがあるため、クリックを検知するのは必ずラベルになるわけです。

569.gif

ユーザーフォーム上のコントロールは、『 ZOrder (ゼットオーダー) 』とよばれる概念を持っています。これは、要するにコントロールの奥行きのことで、全てのコントロールに必ず備わっているものです。

ユーザーフォーム上のコントロールは、新しく配置されたものほど手前にくるようになっています。ですから、一番最初に配置したコントロールの上に、二番目に配置したコントロールを重ねると、一番最初に配置したほうは隠れてしまいます。

564.gif

    ▼

565.gif

Z オーダーを変更するには、Z オーダーを変更したいコントロールの上で右クリックし、表示されるコンテキストメニューから変更します。

566.gif

もしくは、VBE のメニューの中から、『書式』⇒『順序』とたどることでも設定可能です。

567.gif

前回、ユーザーフォーム上に配置したコントロールよりも、今回配置したラベルコントロールのほうが、Z オーダーが手前になっています。一番最後にラベルを配置したので、自然とそうなるわけですね。
ラベルが一番手前にあるからこそ、このラベルで一括してクリック検知を行うことができます。ですから、例えばコントロールを追加する場合には注意が必要で、キチンと Z オーダーを意識して設定しないと、動作がおかしくなることがあります。

今回の場合を例にとると、例えば、ハエを20匹に増やしたいと考えた場合に注意が必要ですね。新しくイメージコントロールを追加すると、当然、そのイメージコントロールは、クリック検知用の透明ラベルよりも手前に配置されます。もしそれをそのままで放っておくと、クリック検知を正しく行うことができなくなります。
追加したイメージコントロールのほうが手前にあるので、クリックを吸収されてしまうからですね。イメージコントロールを最背面へ移動させるか、クリック検知用の透明ラベルを最前面に移動させるか、いずれかを行っておく必要があります。


■ちょっとテストしてみる

さて、少し長くなってますが、簡単なテストをやってみて今回の講座を終わりにしましょう。

先ほど配置した、透明なラベルのマウスダウンイベントを記述して、動作テストをしてみます。フォームモジュールに、次のようなコードを書いておき、その上でフォームを起動させて実際にクリックしてみてください。

Private Sub Lab_trans_MouseDown(ByVal Button As Integer, _
                        ByVal Shift As Integer, _
                        ByVal X As Single, _
                        ByVal Y As Single)

   MsgBox "X座標:" & X & vbCr & "Y座標:" & Y
   
End Sub


クリックしている座標がメッセージとして表示されれば成功です。

568.gif

今回のクリック検知サンプルを別館にアップしておきます。
実際に動作するところを確認しながら、透明ラベルがどのような役割を果たしているのか、よく理解しておいてください。


サンプルダウンロード ⇒ コチラよりダウンロードできます。(別館)



■格言

透明ラベルで一括クリック検知
Z オーダーに気をつける



私の自作ゲームでも、同様の手法によってクリックを検知しているものがあります。


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